プロジェクト・リスクマネジメント―リスクを未然に防ぐプロアクティブ・アプローチ
本書は、具体的に、どのような観点で、どのタイミングで何をすれば良いかがプロジェクトマネジメントのバイブルと言われるPMBOKに基づいて体系的に書かれています。
翻訳もこなれていて、訳書特有の「とっつきにくさ」もないのが良かった。
もちろん、専門用語(リスクマネジメントとプロジェクトマネジメントの両方)は、PMBOKなどで補っておく必要はあると思います。
リスクマネジメントの本質
とても実践的な内容を含むだけではなく、リスクマネジメントの本質的な意義も学ぶことができる。
例えば、リスクを定量化することに対して、
『統計はリスクを処理するためのものではない。行動こそ必要なのである。数値で示すと客観性があるように思えるが、機械的な計算に頼るのは危険である。プロジェクトリスクに対する最も重要な方法は、...』(第3章)
というように示唆に富む。
リスクマネジメントが「保険屋」のマーケティングの道具に貶められている状況に辟易していたが、これこそ求めていた「ツール&テクニーク」である。
新版 P2Mプロジェクト&プログラムマネジメント標準ガイドブック
ファンドマネジメントのすべて―資産運用会社の経営と実務
戦略的ブランド・マネジメント
今日のように製品やサービスが市場にあふれかえっている状況では、自社製品を差別化するための「ブランド」がマーケティング戦略上、重要な意味を持っている。なぜなら企業はブランドを構築することで、自社の製品・サービスを際立たせ、かつ顧客のロイヤリティを得ることができるからである。本書では、どうすればブランドを構築することができるのか、そして構築した後にブランドの効果を測定・管理するにはどのような手段をとればいいのか、各企業の事例を交えながら解説している。
ブランド構築に関しては、「記憶可能性」「意味性」「移転可能性」「適合可能性」「防御可能性」の5つのブランド要素の選択基準について説明した後、ブランド・ネーム、ロゴとシンボル、キャラクター、スローガン、パッケージなどをどうやって導入すればいいのかが述べられている。
ブランド・エクイティの測定に関しては、8章で各種の調査手法が紹介され、9章でさらに具体的に調査の実施方法や測定結果のサンプルが示されている。マーケターにとっては自社ブランドのコストパフォーマンスの測定法がわかると同時に、雑誌や新聞でときおり公表されるブランド価値や認知度がどのように算出されているかがわかるので、参考になる。
本書の最後は、ブランド管理と本書で学んだ知識をさまざまな産業に生かす方法について論じられている。特に12章の「新製品の導入とネーミング、およびブランド拡張」では、新製品・サービスに既存のブランド力をどう生かしていくかという点にスポットが当てられており、興味深い。
マーケティングにおいてブランドの視点を欠くと、致命的なミスにつながることがある。特に「All or Nothing」のネットビジネスにおいては、ブランドの持つ意味は大きい。マーケターとしての視野を広げるためにも、ぜひ本書を読むことをおすすめしたい。(土井英司)
ブランドの基礎から実務のヒントまでが凝縮されています
本書を「買おうか、どうしようか?」と迷われている方であれば、現代のマーケティングにおいて、ブランドへの理解なくして、的確な施策を打ち出していくことが困難なことはご理解いただいていると思います。
ブランド・ビルディング、ブランド管理の意識なくしては、商品開発も、セールス・プロモーションも、広告作りも、広報も、バラバラになり、企業としての息吹をそこに与えることはできません。
本書は、ブランドについて体系的に理解するにはおすすめの本です。ブランドに関する基礎からきちんと整理して順序だてて書かれているので、ブランドについてきちんと勉強してみたい方から、今までのブランドの知識を整理したいという方まで、役に立つと思います。
ただ、とてもよいことが書かれているのですが、翻訳がこなれていなくて読みにくいのがとても残念。翻訳の恩蔵先生といえば、コトラーの書籍の読みやすいイメージがあったのですが、ちょっとイメージ違いでした。
大学の教科書や学術書であれば許容されるレベルですが、実務化がビジネスに応用するにはなんだかまだるっこしい。たとえば、USPについて“ユニークな販売命題”と翻訳されていますが、すでにマーケティングの現場ではUSPとか、ユニーク・セールス・ポイントで定着しており、日本語としてもこちらのほうがわかりやすい。
内容がとてもよいだけに、こういう言葉遣いで、けっこう頭に入りにくくなっているのが残念。300ページくらいならそれでも我慢して読めるけれど、700Pともなると、こうしたポイントがボディ・ブローのように効いて、ちょっと疲れやすくなります。
でも、事例も豊富で、実務家がブランドビルディングや顧客ロイヤルティのアップ、ブランド管理などを考える際に役に立つ具体的なことが書かれているので、ブランド・マネージャーやマーケティングに関わっている方には一読されることをおすすめします。
これがブランド本の最高峰です
2nd.ed.がどのように変わったかよくわかりませんが、1st.ed.は名著です。何がいいのかというとまず第1にBRANDについてWHOLISTICであるということです。体系的であること。
第2にBrandはScienceでありしかもArtであるということを理解していること。Brandの本質をきちっと語られていること。
その点がPREFACEでKellerがROCKET SCIENTISTだった父にBrandを語るくだりで‘工場で効率的に生産するやり方はすぐに真似られるが、ブランドはすぐに真似ることができない。それはBrnadがArtであるから’と述べています。といってBrandがある特定のアーティストによるものと言うつもりはありません。
ただし、すぐれたBRANDには根っこに伝説やSPIRITSや物語があり、それが他が真似できない。その点をKELLERはちゃんとわかっている。
最近日本ではブランドブームで猫も杓子も‘ブランドが大事’といっていますがブランドの本質が理解されているとは到底おもえません。特に企業組織論や会計などをもともと専攻していた学者が無形資産の測定とか企業アイデンティティの確立だのとブランド論をぶっていますが、どうも‘まゆつば’な
印象を受けます。そのような学者のコンサルティングを受けている企業がほとんどBRANDの弱い(ない?)企業だからです。すみません。ちょっと熱くなってしまいました。BRANDはSCIENCEであり、ARTです。
本書の英語版のケーススタディが日本版でないのが残念です。
とてもいい本です。恩蔵先生&早稲田チームの翻訳もそこそこ(マーケティング実務者からするとなんだやっぱり実務知らないから、トンチンカンな翻訳だなあというところもありますが)ですが、やはり原著をお勧めします。
全部読むのは大変ですが....。
これはすごい本です。
アーカーのブランド論を信じながら、本当にアーカーだけでいいのか、と漠然と疑問に思っていたあなた! あなたにとって、ケラーのブランド論は、必ずや、ブランドに関する考え方の視野を広げるのに、役立つはずです。
ケラー教授の提唱する「顧客ベースのブランド・エクイティ」や、「ブランド知識構造」、「強く、好ましく、ユニークなブランド連想」などは、いずれも実務への具体的な示唆を与えてくれます。
本はかなり分厚く、その分、ブランドに関するあらゆることに及んでいます。完読するのは難しいにしても、ブランド管理で何か問題にぶつかった時、該当する個所を読むだけでも、十分参考になると思います。 まさに、ブランド戦略のバイブル。ブランド管理やマーケティングの実務に携わる、あらゆる人にお勧めの一冊です。
コンテンツビジネスマネジメントVer.2.0
実用企業小説 プロジェクト・マネジメント
③プロジェクトとしての意思決定が、特定の人のみで決められ、現場の意見が無視された。
これらのことすべてに本書は記述されています。幸せになるプロジェクトを作れるよう、努力したい。
イノベーション・マネジメント入門―マネジメント・テキスト (マネジメント・テキスト)
イノベーションにかんする視野がぐぐっと広がったと、ともに、あまりの情報量に、どこまで吸収できたかな?という感じの本でした。
組織構造やモジュール化などで、思わぬ仕事のヒント、考える材料を得られました。感謝。
興味のあるところは、じっくり読んで、興味のないところは、飛ばし読みでしたが、それでも、元はとれた気分になりました。
思わぬ拾い物が・・
イノベーションの歴史から始まって、イノベーションに関わること、なんでもかんでも、という感じの本です。経済に与える影響、新製品開発の組織の構造、進め方、考え方、経営戦略との関連、法律関係、起業、起業支援などなどです。やはり、「技術の革新によるイノベーション」の話題が中心です。
参考文献も充実してます。
イノベーションにかんする視野がぐぐっと広がったと、ともに、あまりの情報量に、どこまで吸収できたかな?という感じの本でした。
組織構造やモジュール化などで、思わぬ仕事のヒント、考える材料を得られました。感謝。
興味のあるところは、じっくり読んで、興味のないところは、飛ばし読みでしたが、それでも、元はとれた気分になりました。
一橋イノベーション研究の集大成
目次はあまり体系的ではないし、各章間でテクニカルタームの統一も図られていない。しかしこの領域における雑多な知識を吸収するにはうってつけの「教科書」だといえよう。演習問題などが掲載されていればもっと良かった。
よくも悪くもオムニバス形式
この種オムニバス形式,とくに国公立の教官が作った書物にありがちの統一感に欠ける内容といえます。ただそれは逆にいえば教官が変に自分の主張を変えることなく,様々な見方を提供しているという点では優れているわけで,その意味ではこの本はそれがよい方向に出ているのではないかと感じました。しかしもっとイノベーションの勉強の第一歩として体系的にかじってみたい人には混乱することがあるかもしれません。
期待を下回る内容
文章は読みやすいが、各章間で同一概念の説明が重複したり、微妙に差異があるなど気になる点が多い。複数の著者がそれぞれの視点でイノベーションを事例と共に説明しているために内容については統一的なメッセージに欠ける。
イノベーションについてのモデルも事例、先研究をベースに解説をおこなっているが、どのモデルがどのような利点と欠点を有しているのか十分な説明がなく満足できない。
参考文献が多数紹介されている点については価値があるが、書名に"入門"と記すのであれば本書の読者がこれらの参考文献を期待しているか疑問である。ただし、「イノベーション学」を志すのであれば本書は著者等の研究を初学者向けにまとめた本であり良書といえよう。
ファンドマネジメント―マーケットの本質と運用の実際
評者も1000万円ばかり現物株で運用している
なかで、日々参考にさせてもらっている。
例えば「心構え」「考え方」としてだけでも、
経済的には合理的だが心理的には抵抗を伴う
投資行動は超過リターンの源泉たり得る
(自分だけが特別に儲かるとしたら)
「損の引き受け手」は充分供給されるか?
といったアイディアはおおかたの局面で有効だろう。
具体的な投資方法も、バリュー投資、グロース投資といった
スタイルがなぜ有効なのかという論理的枠組みとともに詳解してくれる。
個人投資家が直接応用するにはむつかしい部分も多々あるが、
考え方の整理が自分自身の中でついていることが大切なのだ。
本書は「山崎ならではの示唆に富んだ叙述が光る」(木村剛、
「投資戦略の発想法」)一冊であり、どのような投資スタイルを
採るにせよ、かみしめて味わう価値は十分である。
ただし、ファンドマネージャーがどういうルールに基づいて
運用しているかは予備知識として知っておかないと理解が難しい
部分があろう。この点については「ファンドマネージャーの知恵」
(渡辺幹夫、同友館)を読んでおかれるようお勧めしておきたい。
本書の如き良質な参考書をよく読んで、「投資」の何たるかを
自らよく考え、納得してから実際の株式投資を行うようにしたい。
「15分ポーカーをやって誰がカモか分からなければ
あなたがカモなのだ」(ウオーレン・バフェットの名言)。
初心者にも良いです。
内容は山崎さんの考えを書いている部分も多く、共感できることが多かったです。
私は、資産運用に関しては素人ですが、運用の実際を知る良い書籍です。
ファンドマネージャーを「目指す」「選別する」ための実践書
理論的かつ歯切れのいい言動で業界に確固たる地位を築いている山崎氏の初の単行本。ファンド運用の理論・技術・管理やパフォーマンス評価の具体的な手順等についてファンドマネージャーの視点から解説されており、プロが投資理論を実践の場でどう活用(あるいは取捨選択)するのかといったノウハウめいたものが垣間見えるのが本書のウリ。また、ファンドマネージャーの選び方・評価についても詳細に触れられており、ファンドマネージャーを志す者は勿論、年金基金などファンドマネージャーに資産を委託する側にとっても有益な一冊である。1995年の発刊にも関わらず、本書を凌駕する類書が未だ現れないことからも、その完成度の高さが伺い知れよう。特に、本書の主張を曲解したまま低評価を与えて悦に入って!いる輩には『気付かせてあげたい』という慈悲の念を抱かずにはいられない。